今、x-y-z直交座標に於ける平面の方程式を ax+by+cz=d (a,b,c,d は任意の定数)とする。a=(a,b,c) とし、x=(x,y,z) とすると、当該方程式は、a・x=d と書くことができる。そこで、係数ベクトル a の λ(スカラー)倍、即ち λa が当該平面上に在れば、a・(λa)=d が成り立つ。よって、
a・(λa)=λ(a・a)=λ|a|²=d
故に、原点から平面までの距離を L とすると、L=|λa|=λ|a|=d/|a| 即ち、
L=d/|a|=d/√(a²+b²+c²)
と計算できる。所で、L は当該最短距離である。証明は次の通り。今、任意のベクトル b の κ(スカラー)倍のベクトル κb が当該平面上に在ったとすれば、a・(κb)=d が成り立つ。この時、当該平面上のベクトル κb-λa と λa との内積を計算すると、
λa・(κb-λa)=λ(a・(κb))-λa・(λa)=λd-λ(a・(λa))=λd-λd=0
即ち、これら二つのベクトル κb-λa と λa とは直交していることが解る。故に、係数ベクトル a 方向の原点から当該平面までの距離Lが最短であると言える。 qed.
<例>平面 3x+4y+5z=100 のグラフは次の通り。Plane1 そして原点からの距離 L は、
L=100/√(9+16+25)=100/√50≒14.14
尚、原点を通る方向ベクトル a=(3,4,5) の方程式(直線)は、x/3=y/4=z/5 であり、そのグラフは次の通り。Line1(Line1′)